「生きづらさ研究会」主催ぎりさんのブログ

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「支える」と「寄り添う」の個人的見解

“「支えてほしい」「支えたい」という言葉を言うと「(疲れているし)そんなことしたくない」「そんなことしなくていい」と返される”


というつぶやきを目にしまして、「支える」っていう言葉はけっこうしんどい言葉であり行為なんではないかと思ったんです。


辞書的な意味だと支えるって【なにかをあてがって押さえる】【崩れないように持ちこたえる、維持する】【精神的・経済的に支援する】【防ぎ止める、くいとめる】っていう見てるだけで大変そう、シンドそうって感じます。
やる側にけっこうな労力や精神的な負荷、がんばりが求められてる行為と言えそうです。


ちなみに傾聴ボランティアでは口を酸っぱくして何度も「寄り添え、気持ちに寄り添え」って言われます。
寄り添うの辞書的な意味はというと…【ぴったりとそばへ寄る】って、そんだけかーいっ!!


でもここでピンときたんです。
それだけだからいいんだと。

 


あなたを支えてあげる、というのはあなたから負荷や重たさを受けていますよ、と宣言することです。言われた側はああ、自分は何かしらの負荷なり、迷惑なりをかけているんだと感じてしまいます。親しい相手にそんなことしたくないですよね。「あなたのつらさをもってあげます」って言われても「自分のつらさは相手の迷惑になっている」ってなったら自責の念につながってしまいます。
いっぽうで寄りそいはただそばにいるだけですからね。別に何かしらの負荷や重荷があれば持つよ、なんて言ってません。「つらければ話聞くよ?」「話したくなったら言ってね」そうやって示すことでこのシンドさは相手に迷惑をかけるものでもないし、なんなら「重さを感じる必要のないモノ」なのかもしれないって気づく、認識を改めることも可能です。

 

 


「借金を支援する」ってなると両者にとっての負担だし、そもそも支援したところでお互いそれでハッピーになれた、なんて中々ないんじゃないですかね? だいたい「コレで最後だ、もう二度とかかわらないでくれ」って縁を切って終わりのような気がするんだけど。
「借金をしててつらい気持ちに寄りそう」っていうのはもちろん肩代わりとかしてない状態だからまあ実質的な負担はかからないですよね。実質的なつらさってやっぱり解決するのは他人じゃなくて本人なんです。でもつらい気持ちは少しでも軽くしたいですよね。


もちろん支えることで実質的な負担を共に背負うことも必要でしょう。「復興支援」なんてそうですよね。寄り添うだけじゃ解決はしません。じゃあ実質的なものだけが支えになったかって言ったらそうじゃないですよね。

 

 


具体的な解決を促す「支える」と精神的な分かち合いを要する「寄りそい」、これの混同こそが齟齬になってるのかもしれません。


「子育てを手伝ってほしい」という場合は具体的な家事や子守り…そしてよくある「生活費を稼ぐ」ですね。これは「支え、支援」ですね。これさえやってれば支えてることにはなるでしょう。でも「子育ての大変さをわかってほしい」というのは「寄りそい」です。ここにおいて生活費を稼いでくるだけで子育てを遂行していると勘違いしてしまう落とし穴ができてしまう、と。それが齟齬ね。やっぱり寄りそいがないとね。


きっと「支援」と「寄りそい」はどちらも大事なんですが、寄りそいが先に来るものなんじゃないのかな。その上で支援が来る、と。メンタルクリニックで処方されても「あの先生はあわない」って思うのって「解決策だけが全てじゃない」ってことだし「リスカという行為をなにかしらで禁止する」だけでそれで終わりかって言ったら全然そんなことないからね。むしろ逆やぞ。

 


「寄りそいはただそばにいること」って意味だったけど、それはすなわち「つらさやシンドさをあるがまま受け止めて何でもないように、もしくは重荷に感じすぎないようにお互いの認識を変えること」なのかもしれない。


借金もリスカも結局は自分で何とかしなくちゃならないことなんだけど、それにまつわる苦しさやシンドさを知ってもらい、受け止めてもらって重さを感じなくすることで初めて具体的になんとかしよう、未来に向かおうって気持ちになるんだよね。絶望の真っ只中にいたら何とかしようという気にすらなれないよ。


皆さんがもし寄り添うことや話を聞くことしかできない、無力だと感じておられるなら、それがあるからこそ人は絶望の底から上を向くことができるし、這い上がろうとする気持ちもわいてくるんだと知って欲しいです。
前回の記事でお知らせした「寄りそいかた研究会」も、そういった支える人たちの、自分の持つ「寄りそい力」を見出して、感じ取ってもらえる機会にしてほしいなと思います。